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意外と知らないことだらけ『タイミングベルト』
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今回のクルマNaviメルマガは、会員のKさんからのご質問をいただいた
「タイミングベルトを交換しないとどうなりますか?」etc・・・です。
Kさんからいただいた質問にはまだ続きがありまして、「交換せずに使用すると
どの程度まで使用できますか?」「交換の費用はどの程度必要でしょうか?」
というものでした。実は、畑中も「切れたら動かなくなる」ということくらいは
知っていましたが、調べてみるとマタマタ意外な事実を発見(゜ロ゜)!!
Kさんだけではなく、皆様も興味のあるところだと思いますのでメルマガの
テーマにしてみました。
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◆ カ・ナ・リ重要!! タイミングベルトの役割とは・・・
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クルマのエンジンは、様々な部品で構成されていて、それらの部品がタイミング良く動く
ことによって、初めてエンジンが動きます。
タイミングベルトは、エンジンのいろんなパーツがうまく噛み合うように動かすためのもの
ですので、タイミングベルトが切れて、その役目を果たさなくなると、最悪の場合エンジン
内部の部品がうまくかみ合わず、ぶつかり合って壊れてしまうこともあります。
例えるなら、タイミングベルトはオーケストラの指揮者のようなものなんです。
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◆それは突然襲ってくる・・・タイミングベルトの限界(*゜□゜*)!
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タイミングベルトの限界は突然やってきます。切れる時はイキナリです。普通
壊れる時は、なにやら前兆があるものですが、タイミングベルトに関しては、
前兆がありませんし、カバーが付いているので、外部からも見られません。
唯一のよりどころがエンジンルームや取扱説明書に書いてある、交換時期の表記
だけです。
でも実は・・・この表記はあくまで目安というだけで、絶対に大丈夫という補償では
ありません。国産車の多くは10万キロ 欧州車では5万キロ短いのでは2万キロ
(イタリアの某超高級スポーツカーがそうです)というかんじでクルマによって
交換時期もさまざまです。
タイミングベルトは大部分がゴムでできており、そのゴム部分が水と油に弱いため、
ラジエターの液漏れやオイルニジミなどでダメージを受けます。ですので日常の
正しいメンテナンスや利用環境がタイミングベルトの寿命に大きく影響します。
この辺の知識がある方は8万キロ(国産車)くらいで交換されているようです。
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◆ 切れたらどうなるの?・・・・・交換や修理費は?
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今までの説明でおわかりかと思いますが、タイミングベルトが切れるとエンジン
は動かなくなります。最悪の場合、タイミングベルトが関係している様々な部品が
壊れてしまい、エンジンの大規模な修理や交換が必要になります。
料金の目安は・・・
タイミングベルトが切れる前に交換していれば平均3万〜5万前後(請け負う業者・
車種でバラツキがあります高級車は8万くらい・軽は1万5千円くらい)
いっしょにタイミングベルトの周辺部品やラジエター廻り・オイル廻りのの交換・調整
もオススメします。これらのメンテナンスをしなかったため、せっかく交換した
タイミングベルトがメーカー指示の半分でで切れた事例も報告されています。
(カートレットの話ではないですよ(-.-) )
切れてしまった場合・・・ベルトの交換だけと同じ場合もあるようですが、
大幅な修理が必要な場合が多いようで、その場合20−30万程度(車種で違います)
は覚悟しなければなりません。
これらの費用は業者や車によって違うので、何件か聞いて比較するとか、いきつけの業者さん
で聞くなどして調べてみて下さい。
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◆ 『朗報です』今ではだいぶ事情が変わってました!!(^。^)
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タイミングベルトの交換なんてイヤッ!!・・・そんなアナタに『朗報』です( ̄∀ ̄)b
もともとは切れにくい金属のタイミングチェーンが主流でしたが、精度が悪くうるさい
ので、エンジンの高性能化に適応できず、『高精度』・『低騒音』のタイミングベルト
が主流になっていました。
ですが・・・実はここ数年で事情がだいぶ変わっていました。
平成10年にニッサンが画期的なタイミングチェーンを産み出します。
それは※ピッチ6.35mmの『静か』『細い』『丈夫』『高精度』といった従来のタイミング
チェーンの常識を覆す発明です。
※ピッチ・・・歯車が噛むチェーンの隙間のことです。自転車を見ればわかりやすいです。
従来のピッチは9.525mmなのでスカスカです。なので精度が悪かったのです。
これ以降、タイミングベルトの勢力図は徐々に変わっていくのです。ニッサンに続いてスズキ
ホンダも同様のタイミングチェーンを使用したエンジンに変更していきます。
タイミングチェーンを使う主な目的は『エンジンの軽量化とメンテナンスフリー』です。
ゴムのタイミングベルトより幅が細くても、強度が格段に上なので、プーリー(歯車)
を薄型にして、エンジン自体をコンパクトにすることに成功してしていて、そしてなによりも
普通の使い方をしている限り『切れない!!』これがイチバンのメリットです。
ということは・・・そうですなんです!!基本的には交換の必要がないんです。
これで「タイミングベルトは10万キロで交換」という呪縛から開放されたのです。O(≧∇≦)O
タイミングベルトの交換を機に、タイミングチェーン式のクルマに乗り換えを考えてみて下さい。
長く乗るヒトや長距離を走るヒトには絶対お得です!!m(__)m
※基本的と書いたのは完全にメンテナンスフリーでは有りません。オイル交換は必要です。オイル
交換をしないと、切れることは希なのですが、伸びてしまいます。その場合はずれてしまい、エンジン
を壊す場合があるようですので、オイル交換はきちんとやって下さい。
タイミングチェーンを使っているクルマの代表例を一部ではありますがまとめてみました。
ご覧くださいm(__)m
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◆ ここまでのマトメ〜 φ( ̄∀ ̄)メモメモ
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1.タイミングベルトの交換時期の表示は10万キロとかいてあるが、切れる場合もある
ので、8万キロくらいで交換したほうが安心である。
2.一旦切れてしまうと、エンジン内部に大ダメージをあたえる場合がおおく、その場合
の修理費は交換の数倍かかる
3.最近はメンテナンスフリーのタイミングチェーン式のエンジンがトレンドになって
いるので、そういうクルマに買い換えるのも選択のひとつ(長く乗るヒトや長距離を走るヒト
には絶対得!!)